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一昨日、私の「ウツ」との25年の付き合いから、昨秋上梓予定だった「現代は、老いも若いも総”ウツ”時代」(電子書籍でこの秋出版予定)をやっと書きあげた。 内容が内容だけに、昔書いた「ビジネスマン、心のリフォーム」(双葉社)のように中間管理職の過労/激務から「ウツ」の走りになった時代とは大きく環境も異なる。 今や、我々の時代の「精神科」が、心療内科、Mental Clinicと大変出入りし易い呼称になっている。 また、タイトル通り、現代の「ウツ」は若者ではMental Fashon化する傾向もあり、またすぐに「Mental Clinic」に避難できる体制にある。 そんなこんなで、中身を軽くかければよいが、取材した内容に、我が過去の資料からは、ドンドン我がメンタル・ストレスがPSTDもどきに膨らんで「休筆」したりして、やっと書きあげたのが一昨日。 書くのが遅れたがゆえに、この大災害にも遭遇し、その辺りも、自分も被災者のほんの一人であることを含めて書いたのだが…。 ![]() 毎月、コラムを書かせていただいている「労働と経済」の5月合併号には、まだ「余震酔い」や「余震ウツ」まで行かず、福島原発の嘘の暴露もあまり書かれていないが、その頃はまだ我がMetalityもそれほどではなかった。 そんな背景から書かれた大災害の後日談前半分と言おうか、庶民の政治不信までは書けていないが、結果論では何でも言える「野党」の存在も下記文にはあまり見えていないかも!? 〜 3月11日午後2時46分 〜 *生れて初めて! また、ドンと強いのが来た。 今日で、あれから23日目。 余震は、まだ一日に幾度か訪れる。 あまりに多いので、余震なのか、自分自身の余震酔いなのか、わからなくなるほど、メンタル的にも不安定な日が続いている。 3月11日午後2時46分。 本棚に置いてある何かの記念に貰った私には相応しくないクリスタル製の置時計。 あの日のあの時刻を指したまま本棚から落ちて止まっていた。 よくテレビ・ドラマなどに、事件のあった時刻のまま止まった時計がクローズアップされるが、「電気時計が止まる訳がない」と、思いつつ見てきた。 しかし、あの重い置時計が本当にその時刻で止まってしまった。 「おかしいな!?」と思い、地震の翌日に裏蓋を開けてみると、落ちたショックで電池が外れかかっていた。 私は、あの恐怖を肝に銘ずる思いで、その時刻のまま置時計を本棚の上に戻してある。 地震大国「日本」に育った私達は、地震に対しては慣れっこというか、「また地震だ!」と、震度3〜4程度のものは、テレビの速報で「傍観」するだけであった。 しかし、その中心地のマグニチュード○○と言われる地域では、生活が、家族が、自治体が、打撃を受けるとか、崩壊するとか、現実の悲劇が起こっていたのだ。 テレビで傍観し、その被災地に心の中で同情しながらも、人生って「運」、「不運」そのものだと思って来た。 誰も天災には対抗できない。 これは、生きている場所云々の「運」、「不運」としか言い切れない…と。 その「不運」が、私達にも訪れたのだ。 マグニチュード9・0という1000年に1度の大地震、不運が東北宮城沖で発生した。 中心地域、宮城・岩手両県の震度は6強。 そして、私達の住む千葉北西部も6弱と、生れて初めての災難に遭遇した。 ソファで資料に眼を通していた時、ユラ、ユラーリ、グラっときた。 立ち上がったが、僅か数メートルの机のところに行けない。 オフ・バランスで立ったまま…。 私と机の合間に、壁に備え付けの本棚から本や雑誌が降ってくる。 一枚板の重い机が、あの窓際から30センチほどずれ始めた。 居間では、妻がこれも安全と思われる食卓テーブルの下に避難し、私を呼んでいる。 その先、台所では、食器棚が分けなく開き食器類が飛び出している。 また反対側では、冷蔵庫のドアが勝手に開いて食材が飛び散っている。 2〜3時間していくらか平静になった時に、古い我が家の打撃を点検した。 本や雑誌、食器類、それに飛び出した食材などは仕方ない。 家そのものが私と同様に古く心配であった。 狭い家の中を見渡すと、風呂場の壁、それに2階の部屋の壁に亀裂が入っていた。 外へ出て見ると、かなりの数の家の瓦屋根がやられている。我が家もいくらか…。 自分の身の回りの状況を把握すると、「この程度で済んで被災地の方に申し訳ない!」の思いが、半被災地の私の胸に押し寄せる。 「生れて初めて!」 5歳の幼児が母親の陰から言う。 その母親も、同じことを言う。 もうすでに古希を超えた私でさえ初めての恐怖であったから、何歳であろうと、初めての「傍観」から恐怖への「実感」であったろうと思う。 *戦争、そして石油ショック…! 新聞の報道によると、4月1日現在の死者 11734人、安否不明18152人と、3万人にも達する犠牲者の数である。 そして、流離(さすらい)の避難民が約20万名を超えるという現状である。 何ということだろうか!? 第1次被害がその規模で示される大地震。 そして第2次大被害は、その地震のスケールにあった津波の来襲であった。 その爪痕の映像を連日見せられて、本当に祈る言葉も絶え絶えになる。 「どうして…?」 「彼らののどかな暮らしは戻るの…」 「何にも言えない。津波が不幸を連れて押し寄せた。津波さえなかったら…」 地元の被害を受けた方々の口は重たい。 交通事故、自殺、殺人事件などなど、犠牲者の枚挙に暇(いとま)はないが、こんなに広い地域で、こんなに多くの人々が、一気に犠牲者になるなんて、日本という国に悪霊が付いたみたいな…。 言うに言えない、書くに書けない「悲劇」が積み重なって一度に来たようだ。 しかし、普段から粘り強い東北人の痛切な悲劇への対応・律儀さが、世界へ感動を呼んでいる。 特に、近隣の国々は「日本人」への見方を変えて来ている。 今、バブルの急坂を上る世界に比類なき経済大国になりながら、国民のマナーの無い中国などは、この難事に対処する日本人に感銘を深めている。 それだけ、この大災害は、世界中の耳目を集めている。 そんな災害に、とんでもない人災が、その被害をより倍増した。 「地震には充分に耐えられるものでしたが、あの津波は想定外でした」と、東京電力の責任者か、担当者の弁明である。 あのアメリカのスリーマイル島での原発の事故は充分な教訓を残したはずである。 また、それにも増して、あのチエルノブイリの大事故も経験しているはずである。 あの頃、経済一流の財界人と、三流政治の自民党の首脳が、その高度成長に眼が眩(くら)み、エネルギー政策の得策として「エイ、ヤッ!」と、原発増設に驀進したのだろう。 「あの津波が想定外!?」 どこの誰が言っているのか…。 原発は、その破壊的なエネルギーへの対応のため、どれも海辺に配置されている。 日本の地震大国であること、海洋に囲まれていることを考えれば、「津波は想定外!」なんて弁解にもならない。 この福島原発の事故は、原発先進国へも大きな課題を投げかけた。 「福島で作っている電気を東京の人が使っているの…?」 と、福島の子供が怪訝(けげん)な顔をした一事を見ても、原発事故は許しがたい「人災」である。 「隠すほどに現れる」の格言通り、東電のこれまでの管理の杜撰(ずさん)さも露呈し始めた。 無計画な計画停電もケッコウ! 節電もケッコウだが…。 あなた達の不始末で、被災地だけでなく近隣地区での電力不足からの生産カットとか、放射能への恐怖から農作物への懸念と、要らない騒ぎまで引き起こしている。 戦争を知らない子供たちや、オイル・ショックを経験してない世代は、物的飽和に育ってきたために恐慌を来たしている。 ここまで不況で買い控えてきた賢い消費者が、一気に「買占めごっこ」の主役になっている。 「今日はガソリン。明日、牛乳。そして、その次ウォーター…♪」と…。 買い漁りも、彼らなりには必死なのだろうが、「ガソリン、Get!」とか、「今日は、ミネラル・ウォーター3本、ゲット!」など、ゲーム感覚みたいだ。 戦争を知った世代が、被災者の中にも数多くおられる。 「ないものは食わず、そして着ず」と、お国のために我慢した彼らの眼にはなんと映るだろうか!? *日本、第二の復興 もう自粛だけでは済まされない。 世界の注目する中で、日本は戦後に次いで第二番目の「復興」を促進せねばならない。 こんな国家が瀕死から再生せねばならない時に、政権がどうの、与党も野党もない。 なぜか、散々無能呼ばわりしながら、民主党「菅政権」に協力もせず、半分逃げ腰の少数野党も多い。 今必要なのは、国家再生と国民感情の高揚である。 堂々巡りの政策論争や、まして旧来からの党利党略など、もっての外である。 国会議員の歳費3割カットを、与野党話し合いで決したらしいが、「やっと、今!」との感じである。 今は緊急時だから過去の前例に照合することより被災地への救援・福祉、国家再生の経済施策と、優先順位を決めて決行の時である。 ある意味で「ピンチはチャンス!」と、被災された人々のためにも頑張るべきである。 そのために政・学・財界一体になって、国民に要請することは責任持って懇請し、第二の復興へ一丸となって進む べきであろう。 菅直人を批判することは誰でもできる。 しかし、誰が責任持って菅直人の代わりが出来るだろうか!? 政局、政争論議は要らない。 この大難のこの時期に、本当の第二の復興、日本の「チエンジ」に向かうべきである。 この稿が出る頃には、ゴールデン・ウィークも終わり、どんな国策に出会えるであろうか! (作家・コンサルタント) |
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